あっちにいったりこっちにきたり

どうしようもないヲタクのブログ

大事な本のはなし

今週のお題「プレゼントしたい本」

 

 [閃光スクランブル]

私は何回読んだだろう。

どん底にいた時に出会ったシゲアキさんがどん底の時に書いたピンクとグレーを読み、そこから作家加藤シゲアキに出会った。

一番好きな作家は加藤シゲアキですって胸を張れるくらいドンピシャな物語を書いてくれるのがシゲアキさん。

 

何を隠そう、私の元自担は加藤シゲアキなのだけれど、

自担フィルターが外れた(決してシゲアキさんが嫌いになった訳では無い)今でも、繰り返し読み初心に帰る。

 

この本はいろんな要素があって一言では形容しがたいストーリーかなと思う。

恋愛、家族愛、人間のドロドロした感情やとても切ない過去の話、友情もあるのかな。

 

少し自分の話にしようと思う。

私が読んだ時は先に書いたとおりどん底もどん底にいた。どのくらいどん底ってまぁ外に出れないから暗い部屋でずっとオンラインゲームしてるみたいな。言ってしまえばひきこもりで。

私このまま死ぬのかな、死んでも生きてても一緒かな。って思ってた。

だけどやっぱり相変わらずジャニーズは好きだったし、追いかけてたどりついたNEWSでこの本に出会った。

 当時なけなしのお小遣いでハードカバーを買い、夢中で読みふけった。一ヶ月に一回は読み返した時期もあった。それだけ夢中になれた。

 

アイドル・芸能界という世界は夢の世界、でもそこで起きている絶望から始まる愛と踏み出す勇気のストーリー。リアルのようでリアルじゃないこの本は私にも一歩踏み出す勇気をくれた。

 

※まだ読んでない人がいたらネタバレにもなってしまうけど

主人公の一人、アイドルの亜希子は物語の冒頭から窮地に立っている。アイドル、また親友として一緒に活動してきたミズミンのスキャンダル&脱退に伴い亜希子自身もアイドルとしての自信を失い始め、しかも国民的な俳優と不倫中。これ以上ない崖っぷちで、亜希子はページをめくる事に更に追い詰められていく。

 

もう一人の主人公、パパラッチの巧は元カメラマンで絶望の沼に沈んでいた。事故と妊娠中の妻を亡くした巧はカメラが握れなくなり、やがて友人のアシスタントをする傍ら芸能人のスキャンダルを撮るパパラッチとして生活し始める。

 

物語の発端は巧がミズミンのスキャンダルを撮ったこと、その後不倫中の亜希子を追っていた事。巧はまぁ言ってしまえば巻き込まれただけなんだけどね。

 

ふたりは逃避行をし、過去とトラウマを乗り越えて一歩を踏み出す……という話。

気になる方はこちら↓

 

閃光スクランブル (角川文庫)
 

 

『アイドルが書いた本』、としたらとても暗い。前半は希望も何もなくただ鬱々と続いているし、 大どんでん返しも難しい伏線もあまりない(私が気づかないだけかもしれないけど)

だからこそ読みやすく、何も考えずに物語に入り込めるのかなと思う。

 

ただ、シゲアキさんが書いたこの本は、NEWSのことやシゲアキさんのことを少しでも知っている人なら読んでいてとてもリアルで勘ぐってしまう、深読みして辛くなることもあるから物語としては重すぎなくても作者の背景に感情移入するとしたら重い…ような気もする。

物語としてはピンクとグレーの方が断然重たいけどね。

 

そしてこの本にはいろんな名前が出てくる。写真家、アーティスト、曲、カメラなどなど。

調べてみたら実在する名前ばかりだったので、そっち方面に詳しい人は読んでピンとくるものがあって楽しいかも。(実は私もそのひとり)

ここから始まる趣味もあるかもしれない…!

 

わたしはモロ反抗期でひねくれて引きこもってた時に読んだけど、ほかの人は読んでどう思っているのかがとても気になっている。

 

なにか辛いことがあった人には特におすすめしたいです。何でも乗り越えられるよって。

そんなお話でした。

 

この本が気になった方はぜひ↓

 

閃光スクランブル (角川文庫)
 

 

加藤シゲアキさんの他の作品が気になる方はこちら↓

 

ピンクとグレー (角川文庫)

ピンクとグレー (角川文庫)

 
Burn.‐バーン‐ (単行本)

Burn.‐バーン‐ (単行本)

 
傘をもたない蟻たちは

傘をもたない蟻たちは

 

 

たまに週刊誌や小説誌などで短期連載や短編掲載などもしています。